複数人でするワークショップやシステムコーチングでは、なんとなく締め方はわかる。拍手したり、決めポーズを取ったり、みんなで声を出したりすれば、終わり感がある。次の一歩を踏みだせる感じ。
だが、1対1のコーチングでは、戸惑ってしまった。飲み会やカンファレンスで立ち話をしたとき、会話が終わって微妙な感じで離れていくアレだ。あの感じ。
コーチングわいわい会に参加し、そんな悩みを話題として提供してみた。
会の趣旨どおり、先輩コーチとわいわい話をして、その中でいろいろなヒントをもらった。
ヒントその1は、メタスキルから想起されるものを締めに使うこと。
メタスキルというのは、システムコーチングの文脈で出てくる、その場に働きかけるコーチの態度、姿勢、あり方を指す。
たとえば、「本気」のメタスキルを使うのであれば、松岡修造のように「大丈夫!キミならできる!」と送り出す。「思いやり」のメタスキルを使うと、そっと背中を押すように「いってらっしゃい」と言う。そんなイメージだ。
(ちなみに彼のオフィシャルサイトには「本気」の文字がたくさん書いてある)
メタスキルの視点で考えると、いろいろな形が考えられそう。試行錯誤してみようと思う。
ヒントその2。願いから導き出す。
コーチングセッションには、クライアントにもコーチにも、その場に対する「願い」がある。そして、それは常に変化していく。その願いをキャッチして、「その瞬間」にマッチした締めをする
今この瞬間から創る、Dance in This Moment。コーアクティブ・コーチングにおける、4つの礎の1つだ。
「こういう締めにしよう」と用意しておくことは問題ない。しかし、その瞬間に合わせて変えていくことも必要なのだ。
ヒントその3。どんな締めがいいか相手に聞く。
「最後にどう送り出して欲しいか」「どう締めたいか」をクライアントに聞くのもあり。たしかに。これが一番の近道かもしれない。
コーチングでは、コーチとクライアントの関係性を大切にする。締めの形についても関係性で導いていく。そういう取り組みもしていきたい。
一緒に話に参加していた、1on1で同じような悩みを持っている方にもヒントになったようだ。
学びの多い時間だった。話をしてくれた方、その場で聴いてくれていた方に感謝。
コーチング、これからもがんばっていこう。