実を言うと、ふりかえりが怖いんです。
ふりかえりのファシリテーションをするのが怖い。
そんなぼくが書く、ふりかえりアドベントカレンダーの17日目です。
なぜ怖いのか?それは「なんだか、いい感じのアクションを出さないといけない気がする」からです。
ふりかえりをする目的は、もちろん、チームやプロダクトあるいは場をより良くしていくことです。そのためにアクションを出す。
アジャイルに関するふりかえりを書いた『アジャイルレトロスペクティブズ』においては、ふりかえりのステップはこう書かれています。
- 場を設定する
- データを収集する
- アイデアを出す
- 何をすべきかを決定する ← アクション!!
- レトロスペクティブを終わらせる
どれだけ準備をしたとしても、良いアクションが出るという確証はありません。その場でのファシリテーターの振る舞いや、参加者のひらめきしだいなところがあります。
だから、怖い。
怖い怖いと言いつつ、今年は1週間に3回のふりかえりに関わっています。その内、半分くらいはファシリテーター役です。
こんな怖ろしい状況の中、正気を保っていられるのは、「劇的な変化はそんなに起こらない」という気持ちで場に臨んでいるからかもしれません。
この気持ちの源泉になっている言葉があります。
ひとつは、とあるアジャイルコーチが言っていた「アジャイルのトレーニングをするときは、10人に1人伝わればいいという気持ちでやっている」という言葉。
もうひとつは、システムコーチングのトレーニングで聞いた、「2度の変化を見る」。
日本から東に行くとサフランシスコに到達。進行する角度を2度変えるとブラジルに行くそうです(未検証)。小さな変化はやがて大きな変化につながる、そんな言葉です。
怖い気持ちと、少しの変化をもたらすための少しの勇気とともに、これからもふりかえりに向き合っていきたいと思っています。